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7月のフィリピン・カレンダー(第3世界の現実) [フィリピン]

月が変わりました。
ウチ(T2)のワークショップにぶら下がっている、パン屋さんのカレンダーをチェックしてみましょう。

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いつものパン屋さんのカレンダーですが、今月の写真は社会派ですね。
あのロバート・キャパか、沢田教一かという風な、なんたらのコンテストでも出せば、末端の賞でも取れそうな作品です。


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子供の表情、イイ瞬間を捉えましたね。

足や全身に染み付いた垢、身体と一体になったシャツからして、この子は本物の乞食の子でしょう。

日本では、私が子供の頃はまだ居た『おもらいさん』『乞食』『ルンペン』『浮浪者』。
今や姿を消し、『ホームレス』などと言う洒落た名前の人種に進化して、街角で物乞いをする姿は見なくなった・・・と思う。
しかし、ここフィリピンの都会ではけっこう見かける。
通行人に物憂げに手を差し出し、おカネを請うだけで、特に悪さはしない。
軒先に居座られるお店の人も、特に追っ払ったりすることもない。
よって、こういう被写体には事欠かない。


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決め文句は

“Give us this day our daily bread”

(私達のパンを今日ください。)

これは良いのか悪いのか分かりません。
もっといいコピー(メッセージ)がありそうな気もします。
また全体がセピアな色調なのに、パンだけが異常に鮮やかなのも気になりますが、パン屋さんのカレンダーですので仕方ないでしょう。

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撮影者は“Vincent Gallarde”特に聞いた事はない名前です。


余談ですが、比国では乞食も『職業』らしいです。

ミンダナオなどの奥地に住む極貧困層の人たちが、都会に出てきて同郷?の“元締め”の組織の中で働き?歩合を得る。
最低限の生活(これは日本の皆さんの想像する『最低限』よりはるかに下ですが)は元締めによって保証されるそうです。
見たわけじゃないですが、子の稼ぎ(成績)を良くするために、親が子供の目を潰したり、腕を切り落したりするケースもあるとの事・・・・第3世界の極貧層のこれも現実です。

生活保護なんて金輪際ないから、不正受給もありえない。
自分の命を永らえるために、自分の子供を片輪(かたわ)にするなんて、あってはいけない決断です。
しかし、“衣食足りて(はじめて)礼節を知る”わけですから、これも人間の性(さが)といえるかも知れません。

“他山の石”として、自らの身を誤らない様、気をつけたいですね(私もですが)。

明日は我が身、我が日本では絶対ないと誰が言えるでしょう。

昨今の日本丸、ブリッジや船長が頼りないですから、我々、下々の漕ぎ手がシッカリしないと何処へ進むやら・・・・

団塊の世代も『老後』だとか『ハッピー・リタイヤ』、『幸福な第2の人生』なんて浮かれてる場合じゃない・・・と団塊のミソッカスとしては思いますね。




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