SSブログ

期待してたんだがな~ [政治]

大企業と政府と日銀のために、10年も続けた金融緩和政策。

真っ黒だ総裁には、中小企業や庶民のことは意識になかった。

ここにきて急に賃金アップを推奨しだしたが、実質賃金はなお下がるばかり。

コロナがあった、戦争もある、と云う言い訳に走るのは、男らしくない。

世界中の国に反して、日本は金利を上げない。

(相対的に考えれば、『日本だけが金利を下げ続ている』と云う結果です)

今まで政府が発行し、日銀が引き受けた莫大な政府国際が、大方の指摘のように紙ッペラになるのが怖いからだろうか。


学者出身の今度の植田総裁に、私は期待しているのだが、『利上げ』して改革するなんて急に出来るわけはない。

せめて為替介入でもして、とりあえず何とかしてほしい。

チョコチョコやっていれば、自然に『利上げ』と云う事になるだろう。





nice!(17)  コメント(0) 

キッシーのお坊ちゃまが、やっとクビになった [政治]

全く恥ずかしい出来事です。

習近平が、「世襲制度」の弊害だと云っていましたが、この件については、彼の言う通りでしょう。


例えば、会社員が(あるいは社長でも)、社内や会議室に、個人的な友人知己を呼んで宴会できますか?

見方によっては、”刑法”に触れるのではないでしょうか。


去年、ジョンソン英首相が、コロナ騒ぎの時、仲間の議員と首相邸で飲み会して、大ヒンシュクで首になりましたが・・・・

しかしバカ息子は、もっとヒドイですね。

”公私混同”どころか、大馬鹿です。

日本の政治家って、やはりこの程度なんでしょうね。


私が、キッシーだったら、恥ずかしくて私も辞任します。

外を歩けないでしょ。

こういう息子を育てた人物が、1億2千万の国民のリーダーだなんて・・・・・


(でも何年かすれば、ナンタラ大臣になっているのでしょうね)





nice!(30)  コメント(4) 

誰も選挙に行かなかったら・・・ [政治]

『もし誰も選挙に行かなかったら、どうなるのだろう?』

と、誰かがTVで発言していました。

”発想”として興味深いですね。


『投票に行かないと罰金を取られる』と言われているオーストラリアなどと違い、日本には棄権する自由と云うか、行かない人が多いです。

私は、帰国してから、毎回投票に行っていました。

たかが1票でも、その1票なりのパワーはあると思っていたからです。


でも、多分間違っていたようです。

投票率が低いから、『組織票』が力を持つのかもしれません。

それに、一般の日本人は政治に関する興味が薄いようですね。
(伝統的に?)


立候補者も、政党や派閥に依存する人が多く、個性がなく魅力に乏しいようで。



あくまで私見ですが・・・・


今回、私はパスしました。


『18歳成人』となった今回、新成人の投票率はどうだったのでしょうか。


若い人たちに期待したいです。




nice!(46)  コメント(4) 

子育ても貧困も、政府は助けないよ・・という本音 [政治]

いや~ぁ、たまには、真面目な本も読んでみるもんですね。




『・・・・菅義偉氏は、その決意表明において・・・・自助、共助、公助、そして絆であります・・・まず自助で何とかしろ、何とかできなければ周りが共助で助けろ、政府の公助は1番後だ、政府に頼らず絆で助け合え・・・・』

『・・・・2006年に新しく作り直された教育基本法では、「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって・・・・』

『・・・また生活に困窮する国民に最低限の生活を保障し扶助する生活保護制度について・・・・このような「家族で支えろ」という政策のあり方は「政府は助けないよ」とうことと表裏一体であることは・・・・』


以上は、著書の記述のほんのごく一部でして、とにかく内容が濃い本です。

世界各国の統計を駆使して、記述を進めていますので説得力抜群です。

このお方は才女ですね、著書も多いようだし。

独身だったら、下男に(笑)してもらって、侍⁽はべ⁾りたいくらいです。

個人的には、こういう女性に政界進出してほしい。

またこの本は、私のような老人ではなく、是非、現役世代や若い人達に読んでいただきたい本です。




タイトル:「日本」ってどんな国

著者:本田由紀(東京大学大学院教育学研究科教授だそうです)

発行者:喜入冬子

発行所:筑摩書房



図書館で借りて(お金のある人は購入して)ご一読ください。

いつも時代小説ばかり借りてきて、寝る前に斜め読みして・・・反省しました。




しかし、なんですな~。

普段(私が)思っていることを、キッチリ論理的に説明してくれています。

つまり、この国の政府は、『異次元の子育て政策』なんて本気で考えてないし、高齢者貧困世帯を(つまりはその他の弱者も)助けようなんて気はサラサラ無い。

『討議』したり、『最善』を尽くしたり、『前向き』に検討したり、という文言だけでごまかす。

国民のほうも、そのうち忘れる。




いい例が、国会議員に支給される”文書費”(文書通信交通滞在費)、毎月100万円(領収書も返金も不要)。

これだけで、議員ひとりあたり年間1200万円です。

どうなりました?

『文書費問題』、去年はあれだけ騒いだのに、跡形もなく消え去った。

文書費はひとつの”象徴”、かもですね。



日本の議員報酬は、世界的に見てもトップレベルです。

更に日本の政治の『汚染度』も、先進諸国ではトップレベルです。


税金から莫大なカネを略奪して、さらに納税者を貶める。

国会議員になるためには、億単位の資金が必要だし、再選されるためにもカネを集めないと・・・

与党も野党もない。

日本の政治は、そういう保身と金権・利権にしがみつく政治家どもの集まり。


いつまで続けるのでしょうかね。


既に日本の経済規模は凋落の一途、対外的に縮小したし、人口ももう減少ベクトルしかない。



議員報酬を今の5分の1、欧州の民主主義国家並みにすれば・・・と個人的には思います。

儲からないとなれば、『蓄財』の目的で国会議員になる人は、グンと減るでしょう。

私の知る限りでは、北欧の小さな民主主義国家などでは、議員とは国民の味方で代弁者。

『名誉職』であり、市会議員なんか、もう『ボランティア』で『手弁当』と言えるほど報酬は少ないです。

カネ目当てでなく、地域のため、市のため、州のため、国のために何かしたい人が議員になるからです。

ですから、仕事(本業)がある人が多く、議会は無駄なく短時間で終わります。


(欧州を離れて随分たちますが、国民性も人の性根も、そう簡単には変わらないと思いますよ)


欧州諸国の民主主義は、民衆が血を流し勝ち取ったもので、日本のそれは、進駐軍から与えられたもの、この違いは大きいでしょう。




「もう止めます」

「こういう記事を書いていると、キリがないし、とても疲れます」

「私のような、時代遅れの老人の書く領分じゃありません」


借りた本田由紀氏の本、まだ全ページ読破していませんが、数日内に返却します。

私には、やはり時代小説の斜め読みが、分相応でしょう。




















nice!(42)  コメント(6) 

『130万円の壁』って、何十年も政府は何してた? [政治]

私がサラリーマン時代の、ウンと若い頃ですから、40年?ヘタすればもっと前の話です。

私のいたディビジョンでも、主婦のパートさんが何人か勤務していました。

10月末頃になると、『しばらく勤務できない・・・』と相談しに来る。

『辞めたい』と言い出す人もでてくる。

ワケを聞くと、『年末まで仕事すると夫の扶養から、外れるので困る・・・・』

『仕事はしたいけど・・・』


アルバイトでも、有能な人材も少なくない。

繁忙期の年末に人手不足・・・

シフトが組めない・・・

募集して人が来ても、またいちから仕事を覚えてもらわないといけない。

会社的には、かなりの損失となる。




一昨日でしたか、衆議院の予算委員会で、立憲民主だかが政府に、”130万円問題”を解決するよう提案していました。

(えっ、まだ残っている)

今更『提案』って・・・

こんな先進国、民主主義国家って、ありますか。

40年も前からある不都合・問題が解決できていない。

当時と今では、世の中も、『130万円』の価値も全然違ってきました。

働きたい人を働かせない、行政、政策、制度って、何でしょうか?



議員も官僚も、今までの給料、もとはと言えば税金。

仕事しないなら、受け取る資格はない。

無能な政治家。

どうせ今回もウヤムヤになる気がします。

もうたくさん。






nice!(39)  コメント(6) 

首相、ごまかさないで下さい [政治]

先日、キッシー首相がホワイトハウスに招かれました。

バイデン大統領に肩を抱かれて、嬉しそうに一緒に歩いていました。

気持ち悪いったら、ありゃ~しない。

日本の総理は、アメリカのポチから、アメリカの男娼になったようです。

男娼なら男妾らしく、トマホークは(何千億も払わないで)バイデン旦那にオネダリするべきでは。

それとも、ホストに貢ぐキャバ嬢という構図なのでしょうか。




コロナ騒ぎも、ウクライナ戦争も大変なのはわかります。

ですが、まず日本の庶民の関心は、”今の物価高”と”下がり続ける収入”ではないでしょうか。

国民を困窮させて軍備を増強するって、まるで北朝鮮の政策ですね。



AA15TJkO.jpg




blob.jpg




上のデータは2020年と2018年ですが、2021年12月頃から円が他通貨に対し全面安ですから、以降も実質賃金は下がり続けています。

日銀クロだ総裁が、諸国中銀に逆行し『異次元の緩和政策』とやらを10年間継続して、火に油を注ぎ失敗しました。

次に総理が『異次元の少子化対策』(何じゃこれ?)という愚策を出しました。

(少子化対策の話は、正月に投稿したので、今回は述べません)



まさに異次元ですが、どっちもドウにも誤魔化せないと悟ったのか、先日、急遽アメリカに行き『トマホーク売ってください』

と話を逸らし・・・・支離滅裂ではないでしょうか。

問題がこじれると棚上げしてごまかす・・・それがこの人のスタイル?


挙句の果ては、誰に言わせたか『外交の岸田』って、救いようが無いとしか言えません。


誰か、この名⁽迷?⁾宰相を何とかしてください(笑)。




nice!(49)  コメント(4) 

K総裁は「クロだ」 [政治]

このブログで何度か取り上げました、日銀のK総裁。

予定通り、2023年の4月迄で(当然ながら)退職するようです。

貧乏人として気になる”退職金”は、5,000万円前後となるそうです。

5千万円を『そんなもんか』と思う人もいるでしょう。

が、庶民感覚からすれば、「ベラボーに高い」。

2期で10年間の退職金ですから。

1流大企業に入社して、順調に出世して、40年勤めあげても5千万はいくかどうかです。

中小企業ならどれくらいでしょうか。

個人事業者や非正規雇用であれば、退職金もボーナスもゼロですけど。


K総裁は過去10年間、日銀総裁としての年収も3,500万円ほどあるらしい。

退職金も年収も、原資は国民の税金ですよ。


下のURLにもありますが、『毎年家が買える』!!!


日銀黒田総裁の年収と退職金がえぐい

https://okanamochi-tabi.com/entry/nitigin-kuroda-nennsyuu



(上は6月に投稿された記事です、7月以降、失言、前言撤回などボロだしの連発でした)


何度も記事で文句を言ったので、もう書きませんが、物価上昇も急激な円安も、政府と日銀が誤った政策を何年も続けたせいでしょう。


ひとつだけ言えば、先月の『物価が上がれば給料も上がる』という開き直った大ウソ。

(給料が上がるのは、政府と関係が深い大企業だけ・・・皆わかっている)

だいいち諸外国の場合は、まず先に給料が上がって、のち物価が上昇し、今年はウクライナ戦争で物価が更に上がりました。


もっと言えば、庶民の願いは、給料が上がり物価が下がることです。

暮らしやすい世の中になることです。



書き出すとキリがないので止めますが・・・

無能無策な政府はもとより・・・・K総裁はクロだ。

スーパーのレジ係がつり銭間違ったって、度重なればクビになります。

居なくなる来春が、少しだけ楽しみです。

最後っ屁とか、しないでください。



これだけ国際競争力の低下した日本という国に必要なのは、もっとカネの掛からない政府、政治家、官僚であります。

頭脳明晰で、瞬時の決断が可能な指導者なのです。


例えば12/13(↓)に投稿した堺屋太一氏のような人物。

https://t2mary.blog.ss-blog.jp/2022-12-11



政府は官僚に頼らず、在野に人材を求め、重用すべきなのでは・・・・


でもしないでしょう。

『出る杭は打たれる』


残念なことに、長老や保守が幅を利かすこの国の政治では、リベラルは潰される。



私も納税者の端くれですが、少々、個人攻撃的になり申し訳ないです。




nice!(48)  コメント(6) 

投稿したら、すぐ更迭になった [政治]

昨日午前中、投稿したと思ったら、夕方には更迭されていました。

追い打ちをかける様に、メディアでは・・・・



とんでもない国会議員さんです。

それに、葉梨法相1人を更迭してそれでチョンにしよう、という問題ではないですよね。

失言し批判されたら辞めればイイ・・・これはおかしな話です。


でもまた次の選挙でも当選する???

そうだとしたら、この国の選挙って、いったいナンなんでしょうか。



思うんですが、『東大卒ブランド』って、国家公務員の上の方の役職には向かないような・・・

2流・3流大卒のほうが、もっと言えば、中卒・高卒のほうが、向いているのではないでしょうか。




足をテーブルに乗せて…辞任意向の葉梨法相「ヒドすぎる評判」

https://news.yahoo.co.jp/articles/7df396f1b1a59746567f5e2f7aecba43eb894d44

(以下に記事全文)

またしても……呆れるほかない発言と大批判を浴びての撤回だ。

「法務大臣というのは、朝、死刑(執行)のハンコを押して、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職なんです」


岸田改造内閣で法務大臣として初入閣した葉梨康弘氏は9日、岸田派のパーティで自民党所属の若手議員を前にこう語った。身内の席だから、少しおふざけを交えた自虐ネタを披露したつもりだろうか。しかし、このような「人の命」にかかわる「ネタ」を笑う者は一人もいなかったという。


「葉梨法相は死刑執行の最高責任者。そういう立場の人が、政治的に目立たぬ地味な仕事では選挙の役に立たないといわんばかりの物言い。ハンコを押した後に、法の名の下に人命が絶たれるということを想像できないのだろうかと思いました。どういうつもりであのような発言をしたのか神経を疑います」(自民党若手議員)


◆欲しいのは「テレビの露出と、金と票」


実はこの発言には続きがあった。

「今回は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に抱きつかれてテレビに映る機会が増えたが、法相になってもお金は集まらない。なかなか票も入らない」

欲しいのは「テレビの露出と、金と票」とは……。当初、マスコミの取材に対し謝罪、撤回を表明しなかったが、松野博一官房長官から官邸に呼び出され、厳重注意を受けた直後の参院法務委員会であっさり陳謝、発言を撤回した。

葉梨法相は、教育大附属駒場高校(現・筑駒高)、東大法学部から警察庁に入庁。警察官僚時代に、衆議院議員だった葉梨信行の娘と結婚、さらに信行氏と養子縁組まで交わして葉梨姓になった。茨城3区の選挙地盤を引き継ぎ、2003年に初当選、葉梨家三代目の世襲政治家になった。

現在、同じ経歴をもつ衆院議員は平沢勝栄元復興相と2人だけ。レアな「警察庁出身」ということで自らの力を過大評価、立場を勘違いしているという声もある。茨城県政の重鎮が言う。

「葉梨さんは茨城県警本部長室に来ると、応接のテーブルに足を乗せるんです。足を上げて反り返って、県警本部長ら警察幹部と話をする。県警幹部は、警察庁の先輩である葉梨に遠慮があるのかもしれないが、見てられません。国が上で県が下。茨城県民が見下されているように感じました。今回の発言も、ご自身の立場を勘違いしたおごりや、市民国民を軽んじる姿勢からきていると思いました」


2009年の総選挙では、保守王国・茨城でまさかの落選をしている。


「茨城3区でも、取手、牛久、守谷といった都心に近い県南地域で葉梨は不人気で、票が取れません。選挙になると、葉梨家3代の支援者のところばかりを歩く典型的な世襲自民党政治家なんです。地元の評価はけっして高くない。それにしても『法務大臣は金にもならない』とは、大臣の肩書きを政治商売の道具としか思っていないんでしょうか、呆れました」(同)


地元も呆れる発言、そして撤回と、今回の件でますます評価を下げた葉梨氏だが、そもそもなぜこんな人物が法務大臣という重要な役職を担うことになったのか。その責任は当然、岸田文雄首相にある。


岸田政権のもと、政権継続のためならいくらでも発言を翻す「理念なき政治」がまかり通っている。大臣ポストは金にならないと平然と言い放つ法相。旧統一教会との関係を指摘され「知らぬ」「忘れた」と言い続けた山際大志郎元経済再生担当大臣。事務所費不正疑惑の寺田稔総務相と秋葉賢也復興相両大臣。差別発言を連発する杉田水脈総務政務官……。


11日昼すぎ、葉梨氏の辞任の意向が報じられた。だが、彼ひとりが辞めて、それで済む問題ではない。


取材・文:岩城周太郎



nice!(40)  コメント(2) 

葉梨 はなしよ [政治]

葉梨法相の発言の根は深い。

(ご本人は、事実だから正直にコメントした)



キッシーも自派だから更迭できないらしい。

死刑のハンコ以外にも、ひどい発言が多いようで。

何でこんな人が法務大臣なのか、意味不明です。

岸田さんも、とっとと葉梨を切らないと、あと引きますよ。


『法務省はカネと票に縁がない(=儲からない閑職という意味らしい)』なんて、(ホントに言ったとしたら・・・この発言は撤回しないと云ったようだからホントなのだろう)、一発アウトですよ。



何で日本の政治家は、こんなにレベルが低いのか・・・・


思うに、選ぶ国民のレベルが低い?


諸外国の国民とは、政治家に対する意識が違うのか、おとなしすぎる?


日本では、デモも暴動もストライキも、近頃トンと見てないような気がする。

若いころは、結構あったのに・・・・


之でいいのでしょうか。








nice!(16)  コメント(0) 

クチが上手いから政治家なのか? [政治]

クチが上手いから政治家なのか、政治家だからクチが上手いのか・・・定かではありません。

故安倍元首相の追悼演説を、立憲民主の元総理である野田氏が衆議院本会議で行いました。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221025/k10013869471000.html



話が上手いから気持ちが伝わる。

賛否両論あるでしょうが、私は心打たれました。

野田氏の演説にもあるように、安倍晋三という政治家の評価は、後世の人々にに委ねられるべきと思いますが、個人的に、安倍さんという人物は嫌いではありません。

むしろ政治家としては、好ましい人品骨柄だと思います。


上記URLにノーカット動画もありますが、以下、演説全文です。


本院議員、安倍晋三 元内閣総理大臣は、去る七月八日、参院選候補者の応援に訪れた奈良県内で、演説中に背後から銃撃されました。

搬送先の病院で全力の救命措置が施され、日本中の回復を願う痛切な祈りもむなしく、あなたは不帰の客となられました。

享年六十七歳。

あまりにも突然の悲劇でした。

政治家としてやり残した仕事。

次の世代へと伝えたかった想い。

そして、いつか引退後に昭恵夫人と共に過ごすはずであった穏やかな日々。

すべては、一瞬にして奪われました。

政治家の握るマイクは、単なる言葉を通す道具ではありません。

人々の暮らしや命がかかっています。

マイクを握り日本の未来について前を向いて訴えている時に、後ろから襲われた無念さはいかばかりであったか。

改めて、この暴挙に対して激しい憤りを禁じ得ません。
私は、生前のあなたと、政治的な立場を同じくするものではありませんでした。

しかしながら、私は、前任者として、あなたに内閣総理大臣のバトンを渡した当人であります。

我が国の憲政史には、百一代 六十四名の内閣総理大臣が名を連ねます。

先人たちが味わってきた「重圧」と「孤独」を我が身に体したことのある一人として、あなたの非業の死を悼み、哀悼の誠を捧げたい。

そうした一念のもとに、ここに、皆様のご賛同を得て、議員一同を代表し、謹んで追悼の言葉を申し述べます。

安倍晋三さん。 あなたは、昭和二十九年九月、後に外務大臣などを歴任された安倍晋太郎氏、洋子様ご夫妻の二男として、東京都に生まれました。 父方の祖父は衆議院議員、母方の祖父と大叔父は後の内閣総理大臣という政治家一族です。 「幼い頃から身近に政治がある」という環境の下、公のために身を尽くす覚悟と気概を学んでこられたに違いありません。 成蹊大学法学部政治学科を卒業され、いったんは神戸製鋼所に勤務したあと、外務大臣に就任していた父君の秘書官を務めながら、政治への志を確かなものとされていきました。 そして、父 晋太郎氏の急逝後、平成五年、当時の山口一区から衆議院選挙に出馬し、見事に初陣を飾られました。 三十八歳の青年政治家の誕生であります。 私も、同期当選です。 初登院の日、国会議事堂の正面玄関には、あなたの周りを取り囲む、ひときわ大きな人垣ができていたのを鮮明に覚えています。 そこには、フラッシュの閃光を浴びながら、インタビューに答えるあなたの姿がありました。 私には、その輝きがただ、まぶしく見えるばかりでした。 その後のあなたが政治家としての階段をまたたく間に駆け上がっていったのは、周知のごとくであります。 内閣官房副長官として北朝鮮による拉致問題の解決に向けて力を尽くされ、自由民主党幹事長、内閣官房長官といった要職を若くして歴任したのち、あなたは、平成十八年九月、第九十代の内閣総理大臣に就任されました。 戦後生まれで初。 齢五十二、最年少でした。 大きな期待を受けて船出した第一次安倍政権でしたが、翌年九月、あなたは、激務が続く中で持病を悪化させ、一年あまりで退陣を余儀なくされました。 順風満帆の政治家人生を歩んでいたあなたにとっては、初めての大きな挫折でした。 「もう二度と政治的に立ち上がれないのではないか」と思い詰めた日々が続いたことでしょう。 しかし、あなたは、そこで心折れ、諦めてしまうことはありませんでした。 最愛の昭恵夫人に支えられて体調の回復に努め、思いを寄せる雨天の友たちや地元の皆様の温かいご支援にも助けられながら、反省点を日々ノートに書きとめ、捲土重来を期します。 挫折から学ぶ力とどん底から這い上がっていく執念で、あなたは、人間として、政治家として、より大きく成長を遂げていくのであります。 かつて「再チャレンジ」という言葉で、たとえ失敗しても何度でもやり直せる社会を提唱したあなたは、その言葉を自ら実践してみせました。 ここに、あなたの政治家としての真骨頂があったのではないでしょうか。 あなたは、「諦めない」「失敗を恐れない」ということを説得力もって語れる政治家でした。 若い人たちに伝えたいことがいっぱいあったはずです。 その機会が奪われたことは誠に残念でなりません。 五年の雌伏を経て平成二十四年、再び自民党総裁に選ばれたあなたは、当時 内閣総理大臣の職にあった私と、以降、国会で対峙することとなります。 最も鮮烈な印象を残すのは、平成二十四年十一月十四日の党首討論でした。 私は、議員定数と議員歳費の削減を条件に、衆議院の解散期日を明言しました。 あなたの少し驚いたような表情。 その後の丁々発止。 それら一瞬一瞬を決して忘れることができません。 それらは、与党と野党第一党の党首同士が、互いの持てるものすべてを賭けた、火花散らす真剣勝負であったからです。 安倍さん。 あなたは、いつの時も、手強い論敵でした。 いや、私にとっては、仇のような政敵でした。 攻守を代えて、第九十六代内閣総理大臣に返り咲いたあなたとの主戦場は、本会議場や予算委員会の第一委員室でした。 少しでも隙を見せれば、容赦なく切りつけられる。 張り詰めた緊張感。 激しくぶつかり合う言葉と言葉。 それは、一対一の「果たし合い」の場でした。 激論を交わした場面の数々が、ただ懐かしく思い起こされます。 残念ながら、再戦を挑むべき相手は、もうこの議場には現れません。 安倍さん。 あなたは議場では「闘う政治家」でしたが、国会を離れ、ひとたび兜を脱ぐと、心優しい気遣いの人でもありました。 それは、忘れもしない、平成二十四年十二月二十六日のことです。 解散総選挙に敗れ敗軍の将となった私は、皇居で、あなたの親任式に、前総理として立ち会いました。 同じ党内での引継であれば談笑が絶えないであろう控室は、勝者と敗者の二人だけが同室となれば、シーンと静まりかえって、気まずい沈黙だけが支配します。 その重苦しい雰囲気を最初に変えようとしたのは、安倍さんの方でした。 あなたは私のすぐ隣に歩み寄り、「お疲れ様でした」と明るい声で話しかけてこられたのです。 「野田さんは安定感がありましたよ」「あの『ねじれ国会』でよく頑張り抜きましたね」「自分は五年で返り咲きました。あなたにも、いずれそういう日がやって来ますよ」温かい言葉を次々と口にしながら、総選挙の敗北に打ちのめされたままの私をひたすらに慰め、励まそうとしてくれるのです。 その場は、あたかも、傷ついた人を癒やすカウンセリングルームのようでした。 残念ながら、その時の私には、あなたの優しさを素直に受け止める心の余裕はありませんでした。 でも、今なら分かる気がします。 安倍さんのあの時の優しさが、どこから注ぎ込まれてきたのかを。 第一次政権の終わりに、失意の中であなたは、入院先の慶応病院から、傷ついた心と体にまさに鞭打って、福田康夫新総理の親任式に駆けつけました。 わずか一年で辞任を余儀なくされたことは、誇り高い政治家にとって耐え難い屈辱であったはずです。 あなたもまた、絶望に沈む心で、控え室での苦しい待ち時間を過ごした経験があったのですね。 あなたの再チャレンジの力強さとそれを包む優しさは、思うに任せぬ人生の悲哀を味わい、どん底の惨めさを知り尽くせばこそであったのだと思うのです。 安倍さん。 あなたには、謝らなければならないことがあります。 それは、平成二十四年暮れの選挙戦、私が大阪の寝屋川で遊説をしていた際の出来事です。 「総理大臣たるには胆力が必要だ。途中でお腹が痛くなってはダメだ」私は、あろうことか、高揚した気持ちの勢いに任せるがまま、聴衆の前で、そんな言葉を口走ってしまいました。 他人の身体的な特徴や病を抱えている苦しさを揶揄することは許されません。 語るも恥ずかしい、大失言です。 謝罪の機会を持てぬまま、時が過ぎていったのは、永遠の後悔です。 いま改めて、天上のあなたに、深く、深くお詫びを申し上げます。 私からバトンを引き継いだあなたは、七年八ヶ月あまり、内閣総理大臣の職責を果たし続けました。 あなたの仕事がどれだけの激務であったか。 私には、よく分かります。 分刻みのスケジュール。 海外出張の高速移動と時差で疲労は蓄積。 その毎日は、政治責任を伴う果てなき決断の連続です。 容赦ない批判の言葉の刃を投げつけられます。 在任中、真の意味で心休まる時などなかったはずです。 第一次政権から数え、通算在職日数三千百八十八日。 延べ百九十六の国や地域を訪れ、こなした首脳会談は千百八十七回。 最高責任者としての重圧と孤独に耐えながら、日本一のハードワークを誰よりも長く続けたあなたに、ただただ心からの敬意を表します。 首脳外交の主役として特筆すべきは、あなたが全くタイプの異なる二人の米国大統領と親密な関係を取り結んだことです。 理知的なバラク・オバマ大統領を巧みに説得して広島にいざない、被爆者との対話を実現に導く。 かたや、強烈な個性を放つドナルド・トランプ大統領の懐に飛び込んで、ファーストネームで呼び合う関係を築いてしまう。 あなたに日米同盟こそ日本外交の基軸であるという確信がなければ、こうした信頼関係は生まれなかったでしょう。 ただ、それだけではなかった。 あなたには、人と人との距離感を縮める天性の才があったことは間違いありません。 安倍さん。 あなたが後任の内閣総理大臣となってから、一度だけ、総理公邸の一室で、密かにお会いしたことがありましたね。 平成二十九年一月二十日、通常国会が召集され政府四演説が行われた夜でした。 前年に、天皇陛下の象徴としてのお務めについて「おことば」が発せられ、あなたは野党との距離感を推し量ろうとされていたのでしょう。 二人きりで、陛下の生前退位に向けた環境整備について、一時間あまり、語らいました。 お互いの立場は大きく異なりましたが、腹を割ったざっくばらんな議論は次第に真剣な熱を帯びました。 そして、「政争の具にしてはならない。国論を二分することのないよう、立法府の総意を作るべきだ」という点で意見が一致したのです。 国論が大きく分かれる重要課題は、政府だけで決めきるのではなく、国会で各党が関与した形で協議を進める。 それは、皇室典範特例法へと大きく流れが変わる潮目でした。 私が目の前で対峙した安倍晋三という政治家は、確固たる主義主張を持ちながらも、合意して前に進めていくためであれば、大きな構えで物事を捉え、飲み込むべきことは飲み込む。 冷静沈着なリアリストとして、柔軟な一面を併せ持っておられました。 あなたとなら、国を背負った経験を持つ者同士、天下国家のありようを腹蔵なく論じあっていけるのではないか。 立場の違いを乗り越え、どこかに一致点を見出せるのではないか。 以来、私は、そうした期待をずっと胸に秘めてきました。 憲政の神様、尾崎咢堂は、当選同期で長年の盟友であった犬養木堂を五・一五事件の凶弾で喪いました。 失意の中で、自らを鼓舞するかのような天啓を受け、かの名言を残しました。 「人生の本舞台は常に将来に向けて在り」 安倍さん。 あなたの政治人生の本舞台は、まだまだ、これから先の将来に在ったはずではなかったのですか。 再びこの議場で、あなたと、言葉と言葉、魂と魂をぶつけ合い、火花散るような真剣勝負を戦いたかった。 勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん。 耐え難き寂寞の念だけが胸を締め付けます。 この寂しさは、決して私だけのものではないはずです。 どんなに政治的な立場や考えが違っていても、この時代を生きた日本人の心の中に、あなたの在りし日の存在感は、いま大きな空隙となって、とどまり続けています。 その上で、申し上げたい。 長く国家の舵取りに力を尽くしたあなたは、歴史の法廷に、永遠に立ち続けなければならない運命(さだめ)です。 安倍晋三とはいったい、何者であったのか。 あなたがこの国に遺したものは何だったのか。 そうした「問い」だけが、いまだ宙ぶらりんの状態のまま、日本中をこだましています。 その「答え」は、長い時間をかけて、遠い未来の歴史の審判に委ねるしかないのかもしれません。 そうであったとしても、私はあなたのことを、問い続けたい。 国の宰相としてあなたが遺した事績をたどり、あなたが放った強烈な光も、その先に伸びた影も、この議場に集う同僚議員たちとともに、言葉の限りを尽くして、問い続けたい。 問い続けなければならないのです。 なぜなら、あなたの命を理不尽に奪った暴力の狂気に打ち勝つ力は、言葉にのみ宿るからです。 暴力やテロに、民主主義が屈することは、絶対にあってはなりません。 あなたの無念に思いを致せばこそ、私たちは、言論の力を頼りに、不完全かもしれない民主主義を、少しでも、よりよきものへと鍛え続けていくしかないのです。 最後に、議員各位に訴えます。 政治家の握るマイクには、人々の暮らしや命がかかっています。 暴力に怯まず、臆さず、街頭に立つ勇気を持ち続けようではありませんか。 民主主義の基である、自由な言論を守り抜いていこうではありませんか。 真摯な言葉で、建設的な議論を尽くし、民主主義をより健全で強靱なものへと育てあげていこうではありませんか。 こうした誓いこそが、マイクを握りながら、不意の凶弾に斃れた故人へ、私たち国会議員が捧げられる、何よりの追悼の誠である。 私はそう信じます。 この国のために、「重圧」と「孤独」を長く背負い、人生の本舞台へ続く道の途上で天に召された、安倍晋三 元内閣総理大臣。 闘い続けた心優しき一人の政治家の御霊に、この決意を届け、私の追悼の言葉に代えさせていただきます。 安倍さん、どうか安らかにお眠りください。






nice!(21)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。