また始まっちゃった [工事]
リゾート内の工事が完了して、エンボイ組が解散して数ヶ月。
暫しのささやかな平和が、確かにT2に存在いたしました。
しかしいつぞやお伝えしたように、居残り組みが完成させたビーチのT2専用ボートスロープ。
先般の大潮と大波が重なった際、本来の目的に一度も使用される前に、もっと正確を期すなら、近所の連中のカッコウの遊び場としてのみ使われているうちに、“漂砂”により若干のダメージを受けました。
そこで補修工事を計画いたしました。
早めの手当てが肝心です、というとかっこいいですが、私セッカチですから急ぎました。
ところが職人が見つかりませんでした。
エンボイ組全員、うちの工事が終わった後にヒッパリダコ?になりまして、誰も捕まりません。
やはり男の評価は、『仕事』です。
『あの!T2を作った男達』ということで、彼らに次々と仕事が舞い込んだようです。
私としても、彼らの行く末が心配だっただけに嬉しいのですが、そのためにスロープ補修に手を付けるのが遅れました。
T2の石垣のすぐ脇にあった隣のタリサイの木が海岸侵食で倒れ、T2のブロック塀の下の土がえぐられ穴があきました。
穴を石とセメントでふさぎました。
同時にそっち側の砂がさらわれ、スロープの下がえぐれ部分的に基礎の下が露出しました。
更に深く砂を掘って、基礎を補強しました。
そっち側のスロープが高くなり1メートルほど段差が出来て、村の人たちがビーチを歩きにくくなりました。
迷惑をかけ文句を言われないうちに、階段を作りました。
いずれにしろ、あと2ヶ月もすれば風が変わり、砂がこちら側に新たに堆積して楽に歩けるようになるのですが、この国にお世話になっている外国人としては、ここはきっちりするべきでしょう。
そしてスロープ表面の補強です。
これが今回の工事の第一の目的です。
海中のスロープは、毎日少しずつ削られていきます。
どんなに頑丈なスロープでもほおって置けば、やがてガラとなります。
その前に補強です。
今回は、10センチコンクリートの厚みをたす予定です。
例えば、厚さ50センチのコンクリートのスロープを作る場合、一度に50センチ厚を打つより、ウエハースのように何度か重ねたほうがこの国では丈夫に出来ます。
経験上、悟りました。
理由を一言で言えば、仕事がザツだからです。
今回の工事再開で一番喜んでいるのは、うちの長男『太郎』です。
思えば3歳になってからほぼ2年間、毎日、彼の遊び場は現場でした。
数ヶ月前、工事が終わってからはあまり外で遊ばなくなり、家の中での遊びが増えました。
先週工事が始まると、マンガのDVDもそっちのけで現場に行きます。
男ですから、何かを作るという事が好きなのでしょう。
もうすぐ5歳ですが、見よう見まねで大工、左官、ペンキ仕事を彼なりにこなします。
最近は、釘がはみ出ているとか、セメントのコネが不十分だとか、手抜きやミスを職人に指摘するようにまでなりました。
今の現場は海ですから、ご覧のスタイルで作業のチェックです。
職人達も、私に言われるより、太郎に言われた時のほうが素直に従います。
トヨタの『子供店長』ならぬ『子供現場監督』ってとこですか。
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