初体験・ナマコダイブ [ダイビング]
以上は、本日正午のウチのハウスリーフ(前の海)です。
先日、ウチ(“T2ゆかり”)のハウスリーフを潜りました。
以前も書きましたが、“ハウスリーフ”は、去年12月の台風でサンゴが90%ほど消失しました。
これはウチだけに限らず、例えば、“ジンベイ海岸”とか“カシリスリーフ”の浅場とか、まぁ、この辺り一帯の海岸線のサンゴ礁はほとんど被害に遭ったわけです。
もはや当分『ファンダイブ』に使える海ではないと私が勝手に判断して、以後、ダイビング講習以外では、ほとんど潜っていません。
(私個人的にも、以前の状態を知り尽くしているだけに、潜るとその変わりように切なくなってくるので、ちょっと敬遠していました。)
先日、某市立大学・人文社会学部の准教授のA氏と、台風以来はじめて『ファンダイブ』としてハウスリーフを潜りました。
氏は、東南アジア地域研究の日本の第一人者であります。
当然フィリピン各地にも造詣が深く、その知識と経験値のレベルの高さはハンパではありません。
T2をご利用いただけるのは、氏は最近、文化人類学的にジンベイザメと人々との関わり合いを研究テーマにしており、オスロブのジンベイ研究には地元の『T2』が最適とご判断されたから?であります。
かようなA氏ですが、実は氏は“ナマコの研究”―――生物学的というより人文学的にですが―――をライフワークとされていて著作もございます。
前置きが長くなりましたが、そんなA氏と2人で、T2のハウスリーフを潜ることになりまして。
先の事情で、ハウスリーフの現状を説明したのですが、ま、『それでも構わない』と仰っていただいて・・・・
私としては、サンゴの群生と熱帯魚の群れが無理なら、ジンベイやメーター級のバラクーダの大群、アジの大群など遭遇できればと思いましたが、確率的に十分の一くらいですから見れませんでした。
しかし、1本目でダイブ感を取り戻して、余裕の2本目のA氏。
さすがナマコ博士です。
一般のレジャーダイバーがほとんど目をくれない(というか、気味悪くて目を逸らす人もいる)“ナマコ”に目ざといです。
その日、数種のナマコをご自分で見つけたのですが、ハイライトは“チブサナマコ”(=乳房海鼠)でした。
イシナマコのようで、ハラ側に4対くらいの突起(=乳房のようにも見える)があるナマコです。
何と、和名の命名者はA氏ご自身だそうで、予期せぬご対面に感動?されていらっしゃいました。
『こんな浅場(=水深12mくらいでした)にチブサナマコが居るとは!!・・・・』
私としましても、長年ダイビングを生業としていながら、ナマコにフォーカスしたダイビングは全く初めてでした。
(“チブサナマコ”の画像を見たい方は検索願います。それでA氏のお名前も著作も出てきます。)
『ナマコは旨い!』
というA氏と縄文人?アイヌ人?津軽人の奥様Mの唱和で、
(一度採って調理せねば)
と私は決心を固めました。
何しろシティボーイとしましては、今までホヤだのナマコだのグロでマニアックなフードはごめんなさい―でございましたから、ほとんど食べた記憶がございません。
そこで諸兄に質問です。
Q:目の前の海で採ったナマコでも、茹でて何週間もかけて乾燥させ、更に二度手間で何日もかけて戻して調理したほうが生より旨い? つまりナマコの乾燥作業はシイタケのように旨味を増すのでしょうか?
それにしても、様々な人々との出会い、この仕事の醍醐味であります。
ただ、ひと言付け加えますと件のA教授、
『大学の講義では、あまりナマコの話はしない』
とのことでした。
(思うに女子学生とかは、ナマコを熱っぽく語られますと、たぶん引いてしまうかもしれませんので、それは取りあえずは・・・先生、正解かもですョ。)
コメント 0