ようやるぜ、エンボイ組 [パノラマルーム]
“エンボイ組”と勝手に呼んでいますが、うちの建築工事スタッフ達です。
棟梁というか、リーダーにエンボイを据えていますので、ま、『エンボイ組』ですね。
彼は私と組んで、通算では、3年以上ウチの現場のチーフをしていますから、お互い気心は知れています。
このエンボイが、実に感心させられるのですが、
ようやるのです。
先日も朝から空模様が思わしくなく、冷たい雨が降ったり止んだりの様子でした。
そういう場合、外で濡れる工事仕事ですと、やめて雨宿りするとか、『カッパが無いとできない』とか言い出すのですが、エンボイは続けるのです。
チーフのエンボイが止めない以上、他の連中も雨を避けるわけにはいかず、ずぶ濡れながら、ただ黙々と働く。
これがその時の画像で、ほぼ1日シトシト雨。
2階のビーム(梁)のセメント打ちをしていますので、上にも濡れネズミの6人がいます。
いつものことですが、エンボイが先頭に立ってガンガン働きますので、他の連中も付き合うしかないのです。
エンボイは『突撃隊長』のような仕事ぶりです。
自分と仕事に誇りを持っているのでしょうね、遅刻はないし、終了時間が来ても、仕事が途中だと絶対にやめません、それでいてセコイ残業代も請求しない。
もちろん仕事にも妥協や手抜きはないですが、惜しいことに、高度な知識や洗練された経験がないのです。
教育の大切さを感じますね。
もしエンボイが若い頃から日本の現場で働き修行していたら、『無敵の大棟梁』になっていたと思います。
十把一絡げに、『フィリピン人は、どうしようもない』・・・・という人が多いです。
それは大体において、特に貧困層において、必ずしも外れてはいないのですが、この国、フィリピンにはエンボイのような『埋もれた人材』も、かなりいると私は思います。
シリコンバレー100億円豪邸別荘の孫正義でさえも、フィリピンの田舎の貧困層に生まれていたら、うす汚い仕事場で、壊れた扇風機の修理に一生を終えたかもしれないのです。
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