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あるボートマンの話 [フィリピン]




先日うちの弁慶号担当のボートマンが、ダイビング当日になって突発休みしました。

BENKEI号が降ろせず、仕方なく、急きょ近所のボートをチャーターしました。

それが約束の時間になっても現れない。

船は、スタート予定時間の30分前には到着して、お客様を待つことがうちのルールです。

そのうち、お客様もダイビングの用意が済んでしまいました。

5分ほどお客様をお待たせしてから、くだんのボートが押っ取り刀でやってきました。



なぜ遅れたか聞いて見ると、

『この前の時は時間通りに来たのに、待たされたから・・・(だから今日は遅れてきたのだ)』

と言う。

もちろんこれはフィリピンの『国技』の言い訳なのですが、もし言い訳でないとすると困るので。

お客さんがボートを待たすのはオーケーだが、ボートがお客さんを待たすのはノーグッド、許されないことだ。
という事を、その理由を、彼らが分かるように説明し、納得させないといけません。

ここはセブのド田舎です。

相手は本能?のままに暮らしてきた人ですから、これが実に厄介です。

天動説を信じている人に、地動説を説くようなものです。

『お客様は神様』なんて“思想”がすみずみまで行き渡っているのは、世界広しと言えども日本くらいです。

また時間に厳格なのも、日本は世界のトップレベルでしょう。

品物は“売ってやる”、ボートなら“乗せてやる”というのが、第3世界の多くの人たちの考え方?なのです。
時間の最低単位も30分くらいのようで、人によっては、朝、昼、夜の観念しか無いのではないかというような人も田舎ではいます。

そしてここオスロブ・ラグンデ村には、今まで日本人相手の施設など皆無だった(むしろ、だから私達はここを選んだ)のであります。

万事につけ、高いクオリティー(フィリピンにしてはですが)のサービスを、このド田舎で定着させるため、

「教育しなければ・・・」

なんていうと、フィリピン人をバカにしているとか、“上から目線だ”などと叱られそうですが、それができないと、“T2ゆかり”と私達一家は生き残れません。

表現は不穏ですが、私は、何らセーフティーネットのない外国で仕事をすることは、戦争だとおもっています。
勝てば官軍、負けたらもうお終いです。

今いるスタッフも、同じ事を何度も説明し、やって見せ、やらせてみての繰り返し・・・でようやくどうにか、すこしマトモになってきました。

忍耐と根気のいる仕事で、私は江戸っ子、もろに『せっかちで短気』ですから、「めんどくせ~、なら、最初から全部自分でやっちゃえ。」となってしまいます。

しかし、奥様Mは東北人です。

しかも、『ねばりと頑張り』の津軽女です。

私にはとてもマネできません。

頭が下がります(古い日本人ですから、実際に奥さんに頭を下げる事はないのですが)。

奥様M、サマ、サマの毎日でございます。






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