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魚 2 態 [フィリピン]



普段美味なるものに飢えているからでしょうか、食べ物の話が多くてスイマセン。

誤解されるといけないのではっきりしておきますが、奥様Mの手料理が美味くないというのではありません。
むしろその逆で、いつも手を変え品を変え旨い飯を作っていただき、助かっております。
しかし、和牛無くして、旨いすき焼きやシャブシャブは難しいですし、ウナギ抜きでウナギ蒲焼は作れないことは厳然たる事実であります。

日本は、「毎日30品目を食べましょう!」なんてスローガンのもとに、たいていの人が健康に留意しそれに近い数字を実践できるなんて、世界から見れば全く恵まれた国のひとつであり、国民であります。
あまたある世界の国や地域からすれば、フィリピンはそんなに酷いほうではないと思うのですが、やはり日本のように『何時でも、何処でも、何でも、』揃っているわけではありません。
ですので、これはという食い物を目にしたときには、そのチャンスを逃すわけにはいきません。
なんか野良犬のような話で恥ずかしいですが。
・・・おっと、日本はもう野良犬も絶滅種でした。
私の子供の頃は、町内にノラの2~3匹は居たものですが・・・。


さて本題、6日の日曜です。
朝、オスロブ町にシャベル(スコップ)を買いに行きました。
目的のシャベルを買ったあと、市場をのぞくとその日は鮮魚が一杯。
海況が良かったので、魚がどっさり獲れたのでしょう。
早速一品買って帰りました。



blog459-1.jpg

これです。




blog459-2.jpg

きれいなホソヒラアジ(英名:yellowstripe scad)です。
12~3センチと小型ですが、成魚でもこれは25センチ止まりです。
房総あたりで言うと、夏の風物詩の小あじって感じでしょうか、でもホソヒラアジは東日本では見れません。
生息域は主にアジアやインド洋の熱帯の海、南伊豆あたりが北限でしょう。
以前プーケットにいた頃、砂浜のビーチで泳いでいると3~5メートルの浅場でこいつの群れをよく見かけました。
明るい水中では黄色のラインが一段と奇麗で、私のようなものにとっては、無我というか至福のひと時です。

ワタを取り、片栗粉をふってカラ揚げで食べました。
食べるとやはり夏の房総の小あじ、身肉にほのかな甘味があり旨かったです。


ついでにもう一丁。
だいぶ前ですが“しめ鯖”が無性に食べたくなりました。



blog459-3.jpg



町の市場(いちば)にサバはめったに出ないし、有ってもしめ鯖にできるほど新鮮なのはまずありません。
日本では、『サバの生き腐れ』というくらい足の早い魚です。
鮮度が落ちたものを食すると、抵抗力のない人はヒスタミン中毒を起こす人がいるかもしれません。
ヒスタミンは、煮ても焼いても当たる人は当たります。
カツオに限らず、青魚、いや魚全部、鮮度こそが命です。

ところで、いつの間にか『しめ鯖』への大いなる憧れも失せた頃、5日の土曜の朝です。
T2の前の道路、漁師がバケツで魚を売っていました。
家の隣の漁師達が、前の海で取れた魚を市場に持って行かずに直販です。
海から道路までは100メートルですから、この『道路魚』に関しては新鮮さは保障付きです。
何の魚か?早速メイドを見に行かせますと帰ってきて、「トリガン!」。
『トリガン』とはカツオのことなのですが、フィリピンもご他聞に漏れず魚の名前に関しては実に大雑把なのです。
他の多くの外国同様、学者は別にして、日本ほど細かく分けません。
つまりこの場合、カツオの仲間は全部一緒くたに『トリガン』です。
大きさを聞くと25センチくらいのようですので、マルソウダ(カツオ)の若魚でしょう。
この辺りでは非常に多く獲れる魚ですが、私の好みではありません。
身がパサパサで、血合も多くてまずい、なにより顔(姿)が悪い?ので普段はほとんど買いません。

私は魚の美醜にこだわります。
これがホントの『面食い』です。

ところがこの時、しめ鯖のことを思い出しました。
マルソウダもスズキ目サバ科の魚、つまり鯖の親戚です。
しめ鯖ならぬ『しめカツオ』が作れるのではないかと考えました。
私は優柔不断なたちですが、食い物に関しては行動が早いです。
試しということで、1/2キロ(2匹)買って『しめトリガン』を作ってみました。
それが上の写真です。
味のほうは、狙い通りの美味。
お客様にも出せるようなお味と出来栄えでした。
そして勝手に思いついた『しめカツオ』なるもの、そんな料理、そんなレシピがかつて有ったのだろうかと、カツオの料理をネットで調べてみたところ、ほとんど見当たりません。

ひょっとしてこれは、新しい料理なのでは・・・。
そこで・・・“シメトリガン”と命名いたしました。

発明者能書:
日本で売っている本ガツオなど、太く大きいカツオは肉厚すぎて“シメトリガン”には向かないと思います。
コハダ程度の200グラムくらいから、せいぜい5~600グラムまででしょう。
お試しになる方へ一言、魚は鮮度が一番です。
魚料理は、1に鮮度、2に鮮度、34がなくて、5が包丁捌きです。





お知らせ:
いつになるか分かりませんが、ちょっと家庭の事情で、今月中にブログのアップが10日間くらい急にストップするかもしれません。
ご迷惑かとは思いますが、ご心配無きよう願います。







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yukimaru

シメトリガン早速作ってみます。
ところでフウテンさん片栗粉はフィリピンのものですか、フィリピンのものであれば何というものですか?
私は料理するときに片栗粉を結構使うので、日本から持ってきた片栗粉がなくなったら購入したいなと思いますので、よろしくお願いします。
by yukimaru (2009-09-10 20:52) 

yashinoki

yukimaru様
コメントありがとうございます。
片栗粉ですが、ウチにも日本の片栗粉とこっちの片栗粉と置いています。
日本のも、本物のカタクリの粉ではなくて、いわゆる『片栗粉』として売っている馬鈴薯のでんぷんです。
から揚げなんかでしたら、こっちので充分ですので、ローカルを使用しました。
普通のコーンスターチ=corn starch(とうもろこしからとったデンプン)です。
うちに有るのは,”pillsbury”というブランドで、200グラムで20ペソくらいです。

by yashinoki (2009-09-11 06:38) 

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