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悪質な電気にご用心 [移住]

要は電気?電力?の質が悪いのです。

フィリピンの田舎生活も長くなると、照明の明るさを見ただけで、大体、今何ボルトか想像出来る様になります。

定格は、220V(=電圧)60Hz(=周波数)です。

(説明のややこしい周波数に関しては、今回置いておいて)比国の家庭用電源のボルテージが、ぴったりと220Vに留まっていることは、そうはありません。

『え~っ!』と思うかもしれませんが、比国に限らず途上国はそんなもんでしょう。

正常と思われるときでも、計測すれば150V~260Vぐらいのレンジでさ迷っています。

信じがたい話かも知れませんが、事実です(お疑いの在留者はテスター購入し、ご自分の目で確認してください)。

日本にいた頃は気にならなかったのですが、おそらく日本では常時100Vをキープしていると思います。


私もフィリピンで家電製品の様々な問題に直面し、電圧をテスターで測るようになってから判りました。



例えばいわゆる『停電』・・・・これは通常は電気が全く来ていない状態を表します。

英語では、“blackout”。

これが比国では、停電の事を一般的に“brownout”と云います。


『黒』ではなく『茶色』・・・・・


言葉として実に正鵠を射ています。

つまり、比国では停電の時でも、実際は30Vとか70Vとかの低電圧が流れていることが多いのです。

非常に厄介です。

(もちろん全く電気の来ない停電= blackout もあります。)

このような異常電圧(高すぎても低すぎても)、これが多くの家電製品に悪さをします。

油断がなりません。

ですから例えば、通常フィリピンでは、冷蔵庫などには電源に『ボルテージ・レギュレター』と云うものをかまします(下の画像がそうです)。

入力電圧を定格一定に変換して、家電に流す装置です。

(もしそれをしないと、冷蔵庫なら冷却ポンプに負担がかかり、壊れたり寿命が短くなりるものが多いです。庫内灯も元々低品質ですから、よく切れます。)

この『ボルテージ・レギュレター』、本来であれば、家屋に電力を取り込む大元にかませば良いのですが、そうすると、(60Aとか)たいへん容量の大きな ボルテージ・レギュレターが必要になり、バカ高いですので普通はしません。

悪質な電気に対し、抵抗力のない家電製品だけにかますのが一般的です。



blog1271-1.jpg




上の画像(ウチの冷凍庫のボルテージレギュレターです)の説明をさせていただきます。

右側のランプが入力の電圧です。

上が高電圧(異常)、2番目が正常電圧、3番目が低電圧(異常)、一番下が更なる低電圧(異常)です。

正常な電圧時以外ですと、冷蔵庫、電子レンジ、エアコン、音響機器や、その他の繊細な家電は故障したり、誤作動することがあります。

最悪の場合は発火します。


このレギュレターを介しての出力が左側のランプで、対応できた場合には上の緑、もうダメという時は下の赤ランプが点灯し、電源をカットし家電製品を保護します。

地域などにもよりますが、通常は、日没から9時頃まで低電圧の時間帯があります。

真夏の、都会のエアコンによる日中の高需要時も、然りです。

近所でお金持ちが盛大なパーティーを開いたときも、周辺家屋は低電圧になる事があります。



高電圧が発生するのは、主に深夜です。

画像の高電圧は、つい先日昼過ぎに発生していたもので、珍しいことです。


後進国では、電気さえ油断ならない、と言うお話でございます。

流しそうめんのように、途中でドンドン電力を消費すれば、最後のほうは無くなってしまう、これが比国など途上国の電力事情だと思います。









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