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てんまつ記(Ⅲ)・・・・思い上がりな白人女性 [フィリピン人]




この出来事もお正月のことです。

仕入れの帰りに、たまたま、そのバスに乗り合わせた、ウチの奥様Mから聞いた話です・・・・

ジンベイ海岸で停車したバスに、二人の若い白人女性が乗り込んで来て、奥様Mの近くに座った。

当人同士ではドイツ語で話していたので、(おそらくですが)ドイツ人だったようです。

車掌が彼女らのもとに行き、行き先『=オスロブ町中心部(約7キロ先)』を聞き、切符を切った。


その切符を見て、女性達が怒りだした。

(英語で)

『値段が違う!』

『13ペソじゃないのか!』

車掌は、13ペソは、レギュラー(=エアコン無しのバス)のレートで、このバスはエアコンバスだから30ペソですと、たどたどしい英語で説明。

どうも気の小さな車掌だったらしく、女性達の剣幕にオドオドして、収拾が付かなかったらしい。

(居合わせた乗客全員、耳を澄まし、成り行きに注目していたことでしょう。)



そこに最後部座席の男性から、車掌に助け舟。

『エアコンバスだから30ペソ、決まりだから払えばいいじゃないか。』

奥様Mの話では、その男性はフィリピン人らしからぬ、フィリピン訛りのないキレイな英語(おそらく海外在住の比国人の一時帰国者)で云ったらしい。

すると、件の白人女性は、今度はそのフィリピン人男性に『自分たちは、そんなの知らない、だいいちエアコンバスは寒いから嫌いだ』などと、勝手な屁理屈を云い、噛み付き始めた。

少しの間、走っているバスの前と後ろで双方やりあい、結局『そんなに嫌だったら、降りれば?』というひと言で決着して、その女性たちは途中でバスを降りたとのこと。




ジンベイ以来、わが田舎町オスロブには、外人観光客相手のゲストハウスや食堂がゴソゴソできて、それまでは珍しかった若い白人観光客を、とても多く見かけるようになりました。

彼らのほとんどは、乗り合いバスで移動する“若いバックパッカー”です。

この女性二人も然りでしょう。

勿論、彼らの多くは、海外をなるべく安い予算で旅行し見聞を広めるという、若い頃の私と同じ純粋な?本来の目的に適った、ごく当たり前のまともな旅行者です。

基本は、郷に入れば郷に従い、現地の人々と交流し、異文化を尊重し旅に学ぶことにあると思います。

しかし、中にはこういった思い上がり、勘違いの旅行者も居ないことはないのです。

例えば私が、上から目線でものを言ったり、この国を馬鹿にしたようなことを彼ら相手に口走れば、彼らは『(私がではなく)日本人が・・・どうした・・・こうした』という反感を抱くでしょう。

私ども日本人一家が、セブの田舎町で暮らし、小さなビジネスで生計を立てられるのは、ここの人達のおかげです。

外国を旅する場合も、出自とする母国のイメージを傷つけるような行動、言動は慎むべきでしょう。

バックパッカーの資格なし!

乗り合いバスにしても、それなりのリスクは当然ありますが、13ペソなら約30円、30ペソでも80円くらいです。

その程度の金額で、ドイツでは何が出来ますか?

『外人価格』でボラれてということなら、一般論で言えば『金額の大小ではない』という気持ちは分かりますが、この場合は明らかに白人女性のほうに非があります。

後から来る自国人のことも考えないと。


第三世界の後進国だから・・・、貧困国だから・・・、フィリピンだから・・・、という先進国の外国人の思い上がりな感情に、現地の人々は(心の内は)とても敏感です。







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コメント 4

よっしー

初めまして
何時かはジンベイ君達や、イルカさん達とも泳ぎたいと夢見ている50歳の爺です

さて今日の記事ですが
日本人もそういう傾向にあると思います
先に調べた価格より高いからボラレテいるのでは無いかという被害妄想
事実確認をする前に怒り出す

他人にはボラレタと言いまくるのでしょうね?

例えボラレタとしても少額なら良しと私は思っております

ではでは
by よっしー (2015-01-21 16:10) 

yashinoki

よっしー様
コメントありがとうございます。
そういうことだったんでしょうね、たぶん。
件の女性たちも何か嫌なことがあったとか、虫の居所が悪かったとか、したのかもしれません。
概ね、バックパッカーは無害な人たちが多いです。
ウチは今、日本人御用達のようになっていますので、ウチに来ることは無いのですが、ま、とにかく『外人』増えました。
by yashinoki (2015-01-22 06:49) 

さとやま

ご存知とは思いますが、このルートエアコンバスとノンエアコンバスの料金差が非常に小さく、短距離とは言えど料金が倍以上になるということはありえません。察するに車掌は「2人で30ペソ」と言いたかったのではないでしょうか。ならば料金差は15-13=2ペソで概ね辻褄が合います。結局はノンネイティブ英語スピーカー同士の意思疎通が巧くいかなかったのが原因と見ます。
キレイな英語のピノイは知ったかぶりでしょう。
by さとやま (2015-01-24 01:38) 

yashinoki

さとやま様
コメントありがとうございます。
ただ、残念ながら御説は間違っています。
セレスバス(セブ最大のバス会社)のエアコンには、最低料金(距離に関係なく乗ったら払わなければいけない)というのがあります。
(セブ北部は分かりませんが)一時はそれが60ペソまで上がりました。
その最低料金が去年から30ペソになっていますので、車掌とフィリピン人たちは正しいことを言っているのです。
5.6年前までは、レギュラーバス料金+10数ペソで一律でしたが、この際低料金が設定されてからかなり経ちます。
奥様Mはかなりの頻度でバスを利用しますし、うちのスタッフのうち6人はバス通勤です。
おまけに、うちのチーフスタッフJの旦那は、セレスバス車掌たたき上げで現在セブオフィスで運行の責任者をしています。
ブログ内容の値段の表示に間違いはありません。
by yashinoki (2015-01-28 07:55) 

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