SSブログ

チンクイムシ [ダイビング]



海で遊んでいると、チンクイムシに喰われることがある。



太股、首、手足の内側、お腹など、皮膚の薄い部分が標的になる。

「喰われる」というか「刺される」というか、チクチクしてやがて痒(かゆ)くなり、赤い湿疹となる。
たまらずに掻きまくると、グジュグジュしてきてこじらせ、治りが遅くなる。

海パンの中まで喰われることがあるので、昔から「チンクイムシ」の異名をとっている。



blog780-1.jpg




海でチンクイにハデにやられた暴れん坊・次男のお腹(これはもう治りかけの写真で、痒みは無いです。)




[チンクイムシ]の正体は、エビやカニなどの幼生(ゾエア)です。




大きさは、数ミリも無いような半透明な生物(プランクトン)です。




blog780-2.jpg



(参考画像:ゾエアの一例、顕微鏡写真)



日本では海水浴でお馴染みのチンクイムシですが、フィリピンでも、海水温が30~31度くらいまで上がる今の時期は、チンクイムシの季節です。

お客様で、たまにチンクイにやられてしまう人がいます。


「なに~これ~」

「いた~、かゆ~い」

「クラゲに刺された~」

「やだ~、どうしよう~」

なんて感じになり、真水で洗い、酢などふりかけたり、痒み止めのムヒαEXとか塗ったり、抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗れば、早めに治るのですが・・・



ところが、相手が妙齢の女性とかだったりすると・・・



「これはクラゲじゃなく、チンクイです」



とは、純情可憐で、分別あるトロピカル・ダンディな私としては、言いにくいんです。

なんつったって、『チン・クイ・ムシ』・・・お下品ですからね。

それでもこの仕事を始めて5.6年は、まじめに、クラゲの刺胞にやられたのと、チンクイに喰われた違いを、お客さんにダラダラと説明していました。

ですが最近は、お客さんが『クラゲだ』と思っているのをわざわざ否定して、説明しても、痒みや湿疹が無くなるわけでもないので、(クラゲでもイイヤみたいな)ちょっと怠慢していたのであります。



ところが先日、“目からウロコ”でした。


ゴールデンウィーク、いつもお世話になっているダイブショップのツアー7名様が来て頂きまして、そのメンバーの内のご夫妻が2人共にお医者様でした。

で、ダイブショップオーナーのH様が、運悪く、首の周りをたっぷりとチンクイにやられました。

最終日、打ち上げの夕食時、その話になりました。

その時、奥様のほうのドクターが・・・




『プランクトン皮膚炎です。』




とキッパリと、職業的にカッコよく言い放ったのです。

私は何て素晴らしい、便利な言葉、さすがお医者様と心中ひそかに感動しました。

これから私も遠慮なく、使わせていただきます。




“プランクトン皮膚炎です”



還暦過ぎのオヤジとしては、ひと様に“チンクイ”なんて言えませんから。


(日本もこれから海の季節、海水浴といえばチンクイです、ご注意ください。)






nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。