ネコにだまされるな [犬]
普段の仕事中の顔。
何かの“不審”を感じ、考えている顔。
犬なんていつも同じ顔と思っていましたが、実に多彩な表情、ちゃんと喜怒哀楽のある百面相です。
さて、話はネコの話というより、犬と猫の話でございます。
主役はネコじゃなくて上の犬、ウチの“名犬ロイヤー”で、ネコは今回、敵役です。
ロイヤーは生後3週間ほどでうちに来て、もう4歳になります。
フィリピン犬=雑種ですが傍目でみても実に賢い。
・まず記憶力が良い。
始めて見た人は、スタッフだろうがお客さんだろうが、まずは吠えます。
2mほど離れて吠えるだけです。
人を攻撃したり、噛み付くことはありません。
そして、「お客さんだ」と教えると、そばに寄り匂いを嗅いで覚えて、その後は吠えません。
しかも、滞在中はもちろん、半年後、1年後でもその匂いや顔を覚えているのか、再訪の時は初めから吠えないのです。
・次に勤勉です。
昼間はゴロゴロしていることが多いのですが、日没後から朝までは寝ません。
定位置はクラブハウスの前ですが、それこそ警備員のように、道路側のゲートから海側のゲートまで約10分間隔で朝まで歩いて見回ります。
私は、夜2階のテラスで酒を飲みながら見ているので、ロイヤーの様子がよくわかります。
この行動パターンは、誰が教えたわけでもないのですが、天性なのでしょう。
私がこの国のあちこちのリゾートで見てきた人間の夜間警備員は、たいてい爆睡していますから、人間よりずっと良いわけですね。
給料も、ボーナスも、休暇も、休憩時間も、小遣いも要らないので経済的です。
食事をやっておけば、学校へ行かす事もないし、着る物も部屋も不要です。
このロイヤー、昼間はマッタリしている様ですが、クラブハウスから20mほど離れたゲート前に誰か来ると、玄関ベルが鳴るより早く、常に先にロイヤーが吠えて教えてくれます。
先日は珍しく、昼間ロイヤーが吠えました。
椰子の木に向かって吠えているのです。
ロイヤーの目線の先を辿ると・・・
上部の葉の付け根のところに不法侵入者のネコがいました。
ロイヤーに見つかって、逃げ登ったのでしょう。
ロイヤーが見張っているので、降りて来れません。
人が寄ると、カワイイ声で、如何にも哀れそうに鳴いていますが、これはネコの常套手段。
私は騙されません。
下から棒で突っつくと、本性を出して、『ギャオ~ッ』と吠えて、歯を剥き出し威嚇してきます。
そのうち、後ろの塀の上に飛び移って逃げました。
ネコ好きな方々にとっては、『なんてまぁ、可哀想なことをして・・・』と思うかもしれませんが、こうしないとダメなのです。
マニラやセブなどの繁華街では、夜出没する化粧をしたネコに騙される外国人旅行者が絶えませんが、世の中、タチの悪いネコ、狡猾なネコが多いのでご注意です。
フィリピンに来たことのある方はご存知のように、この国の田舎には放し飼いの犬がとても多いです。
反面ネコが少ないと認識する方が多いのですが、それは違います。
実は野良猫もけっこういますが、ネコは、あまり人目につかないように行動しているだけです。
犬という敵が沢山いるからでしょうか。
入り込んできたネコに、気まぐれで餌でもやって優しくしたら、半年後には糞尿臭いネコリゾートになります。
冬がないので、1年中、子を生み続けますから。
ちなみにロイヤーは、夜間侵入してきた猫を、今まで少なくとも2匹退治しています。
彼は最近、私の言葉が判るらしいと思うことがたびたびあります。
譲って、言葉はわからないとしても、なんか『意思の疎通』が出来ているように感じるのですね。
私の勘違い、“親?の贔屓目(ひいきめ)”でしょうか?
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