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船乗りじゃない、武士の末裔だ! [フィリピン人]





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上の画像は、ウチのワークショップの壁にあるロゴです。

ロゴといっても、元は先祖代々の我が家の家紋に色付けしたものです。


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4年前、お客様の支持を賜り、奥様Mと私が“T2ゆかり”の建設を始め、このロゴを掲げたとき、近所の村人の反応が面白かった。

このロゴのせいで、いつの間にか、私は“シーマン”(=“船員”=船乗り)ということになっていた。

そりゃ、『船乗りになって、七つの海をこえ、世界中を回り・・・港々に女が・・・・』というのは、若い頃の私の希望のひとつでした。
しかし、現在、船乗りでもない私が、好き勝手に『船乗りだ』と言われるのは納得がいきません。

なぜ『船乗り』かと噂の真相を糾すと、ウチの家紋のデザイン中央の“沢瀉(オモダカ)の葉”が、フィリピン人には、船のスクリューに見えるらしい・・・というか『これは船のスクリューだ!』と決め付けているんですね。

百歩譲って、ウチの家紋のオモダカの葉がスクリューに見えることを認めたとしても、なぜそれで、私の職業が船員、船乗りなのか?

船乗りの“シンボル”と言えば、私なら、錨(イカリ)とか舵輪(だりん)を想像します。
スクリューが世に出てたかが数百年、錨や舵輪は帆船時代からですから、千年近いのではないでしょうか。


一方、こんな田舎の漁師町で、ソコソコの家を建てられる人は決っています。
まともな家(=掘っ立て小屋でない?)の9割は、海外出稼ぎの家、日本人、西欧人など外国人をうまく垂らしこんだ家、そして一家の主が外国航路の船員の家といって過言ではありません。
このあたりの庶民(=貧困層)が、貧困を抜け出すにはそれしかないからです。



そして、なぜスクリューデザインが船員なのか?
その理由を先ごろついに突き止めました。


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こちらで『ぺティキャブ』とか『マルティキャブ』と言う乗り合いジープニー。
トライシクルと並び、セブの人々の日常の『足』です。
して、わがオスロブ町のマルティキャブには、後ろにこういうマークをよく見かけます。


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私は気にしていなかったというか、気が付かなかったのですが、あるお客様が、

『アレは、扇風機が中に付いているってことですか?』

と私に質問しました。
そんな筈はないので、そこで、私は過去の疑問に合点がいきました。

これはどう見てもスクリューです。

ニブイ私でも、ピンときたんですね。

確認のため、運転手に聞きました。

「なんでこんなにスクリューの絵が描いてあんの?」


『この車のオーナーがシーマンだから・・・』

〔ビンゴ!〕です。

「じゃオスロブ町のマルティキャブで、スクリューの絵が描いてある車は、ぜんぶオーナーがシーマン(船員)なのかい?」

『だいたい、そうじゃないの。』


こういう『刷り込み』がされている人達ですから、T2のロゴを見て、私が船乗りだと思うのは、致し方ないでしょう。


ちなみにウチのすぐ近所にも2軒、主(あるじ)が船員の家があります。
1軒は、ウチの3倍くらい大きい豪奢な豪邸です。
オヤジは、外国航路の船長待遇です。
娘はウチの長男の同級生です。

もう一軒は、ウチのすぐお向かいさん。
3年前から、300平米程度の2階建て住宅を建て始め、現在屋根の鉄骨トラスを組んでいます。

余計なことですが、ウチの家紋“丸に立ち沢潟”は、船乗りとか海賊とは何ら関係ありません。


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国道に面したウチの塀です。








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コメント 4

 darumaokoze

お久しぶりです。前々からお聞きしたかったのですが、T2ゆかりというネーミングの由来は、なになのでしょうか?普通ならオスロブ・ダイブリゾートなんてつけそうですが。


by darumaokoze (2012-05-21 08:58) 

yashinoki

darumaokoze様
コメントありがとうございます。
お答えします。
『T2』は奥様Mに言わせれば、『楽しい滞在』、私に言わせれば『退屈でたまらない』・・・って、なんか、以前に記事で書いたような気がします。
『ゆかり』は、私の戦友の名前です。
by yashinoki (2012-05-21 12:24) 

Ryuchan

うちの義弟の長男と次男も外国航路の船長待遇なので
家を建てて4駆の車を乗り回していますよ。

パンパンガに豪邸を建てているという長男は、両親の面倒をあまり見ないので
幼いときによく叩かれたらしいかみさんは怒っていますが。

やっぱり、海外に出稼ぎに行かないと、倉庫みたいな家ですよね~!
by Ryuchan (2012-05-25 08:33) 

yashinoki

Ryuchan様
コメントありがとうございます。
そうですか・・・
ウチの近所の船員どもは、仕事柄ほとんど家にはいないですね。
たまに帰ったときは、家族サービス、親戚サービス?で明け暮れて、またすぐ航海に出るようです。
働き者というのは、傍から見ていても気持ちのいいものですね。
特にこの国では、滅多にいないですから。
by yashinoki (2012-05-25 18:52) 

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